当事務所代表の本杉は弁護士経験(約20年)の9割以上を金融商品取引紛争の解決に力を注いで参りました。今から10年位前までは全て金融機関(証券会社)側の代理人とし て、その後、独立開業後は、金融機関側の仕事もしながら顧客側からの依頼案件も受けるようになり、最近のデリバティブ紛争(為替デリバティブ、仕組債な ど)は専ら顧客側代理人として訴訟、金融ADRなどを手掛けています。
これまで担当した事件数は優に300件を超えています。

最近、デリバティブ紛争の分野に新規参入する弁護士が多数出て参りました。デリバティブ取引は、予想外の巨額損失が発生し、時には会社が破綻する原因にもなる極めて大きな問題なので、この分野に法律の専門家である弁護士が関心を持つことは社会的に非常に意義のあることだと思います。しかしながら、中途半端な知識で、単なる金儲けの手段として、この分野に新規参入する弁護士が存在するのも事実です。実際に、中途半端な知識で受任して、酷い結果となり、この種の事件全体に悪影響を及ぼしている弁護士が少なくからず存在するのも事実です。

先日も、地方の資産家で受任に至った方から、このようなコメントをいただきました。
「私は弁護士探しに1年も2年もかかった。これまで4~5人位の弁護士と面談してきた。しかしながら、私の言い分を理解してくれる先生に巡り会えなかった。相手は日本最大手の証券会社であり、こちらにとっては非常に大きな金額の事件なので納得できる弁護士に依頼したいと思っていた。ようやく先生に巡り会って、自分の言い分を理解してくれて、私が依頼したいと思う先生に巡り会うことができた。」と。

この方のコメントが象徴しているように、相談者は日本を代表するような金融機関と闘える弁護士に依頼したいと思っています。個人の方であれば、簡単に弁護士を見つけることも難しいですし、ましてや一生に1回あるかどうかの問題を解決するのに適任な弁護士を見つけることは非常に困難を伴います。金融機関側の弁護士は、同種事件を多数こなし、金融機関からの助言や資料の提供も受けられる極めて恵まれた環境で仕事を行っています。またこの種の事件では、情報や資料も金融機関側に偏在しています。そのような不利な状況の中で、自分が選任する弁護士に、同種事件の経験が全くなく(あるいは極めて乏しく)、相手方金融機関にどのような情報や資料があるのかも分からず、訴訟においてどのような反論、反証が出てくるか予想もできないような状況では、「最初から勝負に負けている」と言わざるを得ません。

当事務所が選ばれる理由

このような中で当事務所が選ばれる理由は以下のとおりと考えます。
①訴訟は、相手の手の内を読みながら戦略を練って進めていくものです。当事務所は、今までのストックから、相手方金融機関にどのような資料や情報があり、また訴訟提起に至ってから、どのような資料や事実が出てくるのかが予想可能です。また、場合によっては、訴訟提起前に、証拠保全で重要資料の保全を図り、かつ検討した上で訴訟提起をすることが可能です。

②為替デリバティブ訴訟や仕組債訴訟は、高度専門的な知識を要する専門訴訟です。少なくとも商品内容の仕組みや問題点で分析、評価できる能力がなければ務まりません。この点、当事務所は、複数の金融工学の専門家から協力が得られる体制にあり、また外国の文献や判決例も入手しており、かつ場合によっては外国の同種事件を扱う弁護士からの情報収集も可能です。また、金融商品取引法や金融工学の学者とも交流があり、アップデートで情報交換しています。

③訴訟は最終的には裁判官を説得する仕事です。裁判官を説得するには、裁判官の物の考え方や思考方法を知らなければ不可能です。この種の事件は、裁判官の理解度や価値判断に大きく影響を受けます。当事務所代表は、同種事件の経験が300件以上あり、裁判官の考え方を把握した上で訴訟進行させる技術を経験上得ています。大事なのは、裁判官に「響く」話を、分かり易く説明する技術です。ポイントがはずれていたり、話が難しすぎて理解が得られないようでは意味がありません。デリバティブ取引を巡る事件は、特に裁判官のポイントをはずさないことと分かり易く説明する技術が求められます。