無断売買とは、金融商品取引業者が、顧客の同意を得ずに、顧客の計算で取引を行うことを指します。
無断売買の効果は顧客に帰属しませんので、顧客は、これを前提に預託金や株券の返還請求を行えます。
無断売買が判決例で認められるケースがそう多くはありません。
なぜなら取引後の経緯から、顧客の同意が推認されるケースが比較的多いからです。
よってこの場合、無断売買を理由に、取引の法的効果の帰属を争うよりも、顧客の意思確認が不十分なままで取引を執行したことや顧客の意向に反した取引であることを理由に、違法性を主張した方が適切です。