2012年 3月 1日近時の為替デリバティブ取引を巡る紛争(ビジネス法務
ビジネス法務に記事が掲載されました(2012.5)
「近時の為替デリバティブ取引を巡る紛争」~中小企業と金融機関の対立~

概要
為替デリバティブ取引を巡る紛争案件は、多くが金融ADRに持ち込まれ、一部が民事裁判になっている。金融ADRは、短時間で一定割合の紛争が解決されており、成果をあげているものの、議論の対象が特定の論点に偏っている傾向があり、結論において過去の損害の賠償にまでほとんど至っていないという限界がある。また民事裁判は、裁判官がこの種の商品に対する理解度が低く、まだ基準となるような判決例が出ていない。
今後は、民事裁判になるケースが増えていくと予想される中、まだ十分に議論されていない論点をまとめてみた。