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韓国為替デリバ訴訟の現状
 

隣国の韓国では、2008年暮れの急激なウォン安により、銀行から輸入企業に対して販売されていた、為替リスクヘッジ商品「KIKO」(「knock in knock out」の略、通貨オプション取引の組み合わせでいわゆる「ゼロコストオプション」)で、2000社以上の中小企業、大企業が巨額損失を発生させました。

被害企業は、直ちに「KIKO」被害共同対策委員会を設立し、同委員会を中心に213社が販売銀行相手に集団訴訟を提起しました。これまで地裁、高裁で殆どの事件で判決が下され、一部の事件は上告審に至っています。

2010年頃までは被害企業が敗訴する例が非常に多かったところ、2011年頃から2~5割の範囲で銀行の損害賠償責任が認められるようになり、2012年8月23日、ソウル中央地裁が、企業の被った損害の6~7割について販売銀行に賠償責任を認めました。

判決文は、本件商品のような構造化された場外派生金融商品の場合、「企業の利害に直接関連する重要な内容となる為替変動に伴う損害発生リスクについて、銀行と同水準で認識できるようになるまで説明する義務があるにもかかわらず、これを怠った」として説明義務違反を認めました。

日本と韓国における法制度に違いはあるものの、同じく為替ヘッジのデリバティブ商品において、ソウル地裁が正面から銀行の説明義務違反を認め、しかも過失相殺について3~4割に止めた点において、日本における為替デリバ訴訟においても大変参考となる判決だと思います。

 

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