証券会社は損失補填の原則禁止があるため示談交渉に応じるケースは殆どなく、あっせん、調停、訴訟を利用しますが、商品先物業者や違法業 者相手の場合はまず示談交渉から開始します。
また、業者やファンドに社会的地位が高い人や著名人が名を連ねている場合も、提訴を避けるために、示談交渉に応じるケースがあります。
取引内容の調査・分析でも述べましたように交渉に当たっては、事前に十分な資料を集め、いろいろな違法要素が考えられる場合は、その全てを主 張できるように入念に準備を進めます。
交渉に先行して、業者に損害賠償請求をする内容証明郵便を弁護士名で出すこともあります。
また、相手方が無登録の違法業者である場合や、明らかに判断能力を欠く当事者に詐欺性が疑われる勧誘を行ったケースは、速やかに相手方に示談交渉を申し入れ、場合によっては刑事告訴を利用する必要もあります。
このようなケースでは、着手までに時間がかかると、相手方業者が事務所をたたんで居場所が分からなくなってしまうことも多く、民事訴訟では被害回復が困難となってしまいます。
また、各種団体のあっせんや弁護士会でのあっせん等の訴訟外紛争解決の手続を利用することも、時間及び費用の節約から検討すべきです。
また、交渉中に業者から調停での解決を求められることもあります。その場合は、簡易裁判所の調停で解決できることが多いと言えます。
最近、商品先物業者も、示談ではなく、法的な手続での解決を望む傾向が強くなってきています。